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閃亜鉛鉱中の積層欠陥と酸化亜鉛微粒子の形成

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硫化亜鉛(ZnS)には閃亜鉛鉱(spahlerite)とウルツ鉱(wurzite)という、2つの代表的な多形が存在する.前者の構造はイオウ(S)の立方最密充填、後者は六方最密充填となっているが、そのエネルギー差は小さく、このため両鉱物の構造中には両構造が混在するように積層欠陥が多く含まれる.この映像は、合成されたZnS粒子を<110>方向から観察したHRTEM像で、多くの積層欠陥や双晶が構造中に含まれていることがわかる.また映像の終了付近では、結晶の表面(右下付近)に格子縞の間隔が異なる微粒子の成長が観察される.これは観察中の電子線照射によりZnSが分解し、解離したZnが残留ガスの酸素と反応して酸化亜鉛(ZnO)結晶が形成されたものである.
(詳細は下記文献を参照、TEM: Hitachi HF-2000 at 200 kV)

Kogure, T. and Y. Bando: "Formation of ZnO nanocrystallites on ZnS surface by electron beam radiation", J. Electron Microsc., 47(2) (1998) 135-141

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