Silurian~Devonian
シルル〜デボン系
シルル〜デボン系は,日本に分布する含炭酸塩岩の地層としては最も古く,その分布は南部北上山地・飛騨外縁帯・黒瀬川帯の3つの構造帯に限定されている.希少価値が高いので,その多くが天然記念物に指定されている.これらの石灰岩は陸棚の浅海域で堆積したものであり,その後のテクトニクスにより,大陸地殻の断片として,いくつかの地域に分布している.
 特に有名なのは,右図に示した4つの地域であり,そこに分布する石灰岩からは,四射サンゴ・床板サンゴ・層孔虫などの造礁生物を多産する.岐阜県福地は飛騨外縁帯に,高知県横倉山と宮崎県祇園山は黒瀬川帯に相当する.これらの他にも,黒瀬川帯では,愛媛県城川町や徳島県那賀町などの数カ所にもシルル系の石灰岩が分布している.

本項では,3つの地帯構造区分(南部北上山地・飛騨外縁帯・黒瀬川帯)に分けて,そこに分布する石灰岩の産状・岩相・化石について掲載する.

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