Microbialites
マイクロバイアライト
微生物マットを作ったり,鉱物の沈澱を誘導する底生微生物群集は特徴的な組織を持つ堆積物を作る.これをマイクロバイアライト (Brune and Moore, 1987) と呼ぶ.マイクロバイアライトの多くが炭酸塩堆積物であり,それらの堆積物は.らん藻(シアノバクテリア)により形成されたと考えられていたため,偽藻層状構造 (cryptalgal structure) と呼ばれていた.マイクロバイアライトは Dunham (1962) などの1950〜60年代に提唱された石灰岩の分類には考慮されていない.しかし,1980年代以降,底生微生物群集の活動に関連した炭酸塩堆積物に対する関心が増加し,それらが地質学的には極めて一般的であることが明らかになってきた.
石灰質なマイクロバイアライトの形成に際して,次の3つのプロセスが重要である.1)砕屑性粒子が微生物群集に取り込まれたり膠着された場合(例:オンコイド・グレイプストーン・石灰藻マット),2)微生物群集を取り込む非生物的な炭酸塩の沈殿(例:トゥファ),3)微生物群集の光合成に誘導された炭酸塩の沈殿(biologically-induced calcification,例:ストロマトライト),
 右図は ,Riding (1977) により提案された3つの端成分に Brune and Moore (1987) が提唱した岩石名を加えた図である.この岩石名はあまり良く用いられていない.実際のマイクロバイアライトは複数のプロセスで形成していることが多く,この三角形の辺や内部にプロットされる.
Preface
Authers
Index
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