A01班 大河流域を規制する地球物理・地質学的構造: |
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代表者: |
沖野郷子(東京大学海洋研究所) |
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目的:
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大河の流れる場の地球物理・地質学的特徴がいかに大河の水=熱水の物理・化学特性や河口=熱水噴出孔の様式を支配するかを解明
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計画:
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既に異なる特徴を持つ熱水系の存在が示唆されているインド洋(「水素の大河」)と南部マリアナ(島弧の「イオウの大河」)において、地球物理・地質学的総合観測を実施
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方法:
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高精度浅部イメージング(AUV/ROVによる地形・地磁気探査)、深部構造イメージング(地震波構造、電気伝導度構造、微小地震分布)、化学組成分析(地殻・マントルの組成、岩相分布と含水率)、数値モデリング
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A02班: 海洋に流れ込む大河の生物地球化学的影響 |
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代表者: |
砂村倫成(東京大学理学系研究科) |
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目的:
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「海底下の大河」が海洋に及ぼす生物化学的影響を、深海プルームの物理・化学・微生物・生物分析、現場観測、モデル作成を通じ評価するとともに、その時空間定量化を目指す。 |
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計画:
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沖縄トラフ、南部マリアナトラフ、インド洋中央海嶺の「海底下の大河」を対象に、「大河」が海洋におよぼす化学・微生物フラックス、深海生態系におよぼす影響を、現場計測、現場試料の分析、モデル化を通じて解明する。 |
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方法:
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AUV, ROVおよび最新現場化学センサーを用いたグリッド計測とモデル化を通じたプルーム分布の4D計測。同位体化学、分子生物学、細胞計測を通じた化学・微生物フラックス測定。動物プランクトン解析を通じた、海洋生態系への影響評価。
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A03班: 大河の時間変動と熱水生態系の進化 |
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代表者: |
石橋純一郎(九州大学大学院理学研究院) |
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目的:
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「海底下の大河」の活動の記録として海底面にあらわれる熱水性鉱床と熱水域固有生物群に着目し、ここから年代情報を引き出して「海底下の大河」の長期的な時間変動を評価する手法を確立することを研究の目的とする。 |
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計画:
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海底熱水活動域から採取される試料について、以下に述べる2つの研究手法(地球化学的研究と生物学的研究)による年代推定を行う。同じ熱水域から採取された試料について異なる手法による年代推定を行い、得られる年代情報の信頼性を相互に高め合うことを考えている。主調査海域としては、マグマ活動の影響を強く受け活動の時間変動が大きいことが期待される「イオウ」の大河である南部マリアナ海域を考えている。 |
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方法:
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(1) 地球化学的研究としては、熱水鉱床を構成する熱水性沈殿物・熱水変質鉱物に対して年代決定法を適用する手法を確立する。年代決定法としては、K-Ar法(104 - 107 年スケール)、U-Th法(102 - 104 年スケール)などの放射壊変を利用するものとESR法(102 - 105 年スケール)などの照射線量蓄積を利用するものを検討し、様々な時間スケールの議論に対応できることを目指す。
(2) 生物学的研究としては、熱水域固有生物種を対象として群集生態学的解析および集団遺伝学的解析を行う。群集生態学的解析では、生物群集の遷移(100 - 102 年スケール)から群集成立時期の推定を行う。集団遺伝学的解析では、種内集団間の遺伝的集団構造の解明(103 - 104 年)、および近縁種の分化過程の分子系統解析(105 - 106 年)を行う。
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A04班: 物理・化学環境と微生物活動の相互作用:現場環境での素過程 |
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代表者: |
高井研(海洋研究開発機構) |
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目的:
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全地球的な「海底下の大河」における現場の物理・化学環境と微生物活動の相互作用を、微視的スケールの素過程として解き明かし、全体像構築へ結び付ける。 |
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計画:
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沖縄トラフ、東太平洋海膨、南部マリアナトラフ、インド洋中央海嶺における「海底下の大河」を対象として、船上実験、陸上分析及び実験を通じて岩石・鉱物ー水・ガスー微生物構造・機能の相互作用を解明する。 |
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方法:
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物理・化学環境を明らかにするため、無機・有機化学種組成の同定、酸化還元状態の同定、安定同位体地球化学的分析を行う。微生物群集構造と機能を明らかにするため、培養法、分子生態学的手法、環境生化学的手法、そしてメタジェノミックアプローチによる解析を行う。相互作用を紐解く手がかりとして、鉱物ー流体ー微生物群集間での量論的、同位体的、反応速度論的な解釈を行い、相互作用のネットワークの定量化を行う。
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A05班: 室内熱水実験による大河の生物地球化学作用の検証 |
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代表者: |
鈴木勝彦(海洋研究開発機構) |
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目的:
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4つの大河の物理化学条件を再現する。 |
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計画:
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大河の現場観測で得られるデータは、岩石-水-微生物相互作用における様々なプロセスの総和である。室内実験で素過程に分解することで,大河現場で起きている化学反応(酸化還元)とそれを規定するメカニズムを時空間的に理解し、大河の仮説検証と理論構築を行う。 |
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方法:
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バッチ式(平衡,熱力学,安定運用)およびフロー式(速度論的,天然に近い)からなる、岩石-海水系および微生物-海水系の 熱水反応装置を作成し、素過程実験を行う。
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