概要
地球の表層では、太陽エネルギーを原動力とする水と大気の大循環の過程において、風化・浸食・堆積の諸作用が絶え間なく繰り返されている。私たちは、過去45億年間に進化してきた大気・海洋・生命の相互作用に支配される表層での諸作用について、野外調査を基礎に、以下のテーマで地球環境の変遷・進化史の解明を進めている。詳細については各々のページを参照してください。
古気候学 (→Paleoclimate): 淡水成炭酸塩トゥファと鍾乳石の酸素同位体比や微量元素の分析により過去の陸域古気候変動を高解像度で解読する
堆積相解析 (→Limestone): 堆積岩(特に石灰岩)中の堆積構造や化石相などから,堆積場の環境についての情報を読みとる。また、安定同位体・微量元素・続成組織から、海水準などの環境変動を解析する
温泉科学 (→Hot springs): 温泉水・温泉沈殿物の化学組成から,沈殿機構や地下での現象を理解し、アナログとして太古の海洋環境を考察する
古生物学 (→Precambrian, Reef): 動物の多細胞化と地球環境の因果関係を求めて,先カンブリア時代の地層を研究。また、深海掘削を通じて、深海サンゴ礁の発達過程について研究を進める
新エネルギー (→Gas hydrate): 東日本大震災を契機に今後のエネルギー問題について考えるようになった。2013年から,国産エネルギー資源として有望なガスハイドレートについての研究を開始している。