メタハイ
私たちの便利な生活は膨大な化石燃料の消費によって支えられている。これは,数億年間の植物やシアノバクテリアの活動の産物が地層に保存されたものだ。化石燃料はいつごろ無くなるのだろう? おそらく,あと200年くらい。資源に乏しい日本ではその代償を支払い続けるのかもしれない。
そんな中,日本近海の海底堆積物からガスハイドレートという新たな燃料が膨大に埋蔵されていることが分ってきた。これは,水分子によるケージの中にメタンのようなガス分子が取り込まれた物質。メタンハイドレート(略してメタハイ)とも呼ばれる。この物質は低温・高圧条件で安定なので,地下からメタンの供給があれば深い海底堆積物中で普遍的に出来る。
私たちは2013年から,埋蔵量が特に大きいと思われる日本海上越沖などにおいて,ガスハイドレートの資源量調査に参加している。現在は付随して産出する炭酸塩ノジュールの研究を進め,そこからハイドレートが発達したプロセスと歴史を読み取ろうとしている。
ガスハイドレートを化石燃料として利用するまでの道のりは困難で長そうだ。しかし,10年前にはその存在すら知られていなかった日本海ハイドレート。調査と開発は着実に進められており,メタハイが国産資源の切り札になると期待できる。