2017年度第六回GBSセミナー(11/27[月]17:30〜)

日程: 2017/11/27 Mon. 17:30-
場所: room 710@Science building #1
話題提供:佐々木 猛智 准教授(総合研究博物館)

演題
生物の多様性を解明する

要旨
多様性は生命の特徴のひとつであり、形の多様性、種の多様性、生息環境の多様性、化石記録の多様性のように様々な観点からの生物多様性の研究が行われている。現在の地球上に膨大な種数の生物が存在していること、あるいは地球史を通じて多様な生物が進化してきたことを示す直接的な証拠資料が標本であり、博物館はそのような標本を収蔵する場所として機能している。本セミナーでは、生物多様性研究の研究手法の例として、(1)生物多様性情報学、(2)形の3D化、という2つのトピックを紹介する。(1)生物多様性情報学は生物多様性研究と情報学の融合を表す概念である。近年では博物館標本のデータをデジタル化し、いつどこにどの生物が存在していたかという情報を地球規模で収集し、解析するプロジェクトが進行中である。現生種の場合はDNAバーコーディングとも連動しており、絶滅危惧種種の保全や環境影響評価に応用されている。古生物分野の例としては現在我々が構築中の「日本古生物標本横断データベース」を紹介する。(2)形の3D化:生物の形の多様性を研究する場合、従来は、薄片、組織切片、電子顕微鏡等により細部を詳細に観察する手法が用いられてきた。それらに加えて近年注目されているのが形の3D化である。博物館でもX線マイクロCTを導入し、小型標本、微小標本を精密に3D化するための研究を行っている。現在の技術の限界と有用性、今後の課題について紹介する。