「GBSセミナー」カテゴリーアーカイブ

2022年度第四回GBSセミナー(9/29[木]10-17時@336:修士中間発表)

日程:2022年9月29日(木)
場所:理学部1号館336号室(zoomでのハイブリッド開催)
時間:下記プログラム参照
内容:GBS修士課程2年生による中間報告
発表時間等:発表20分・質疑10分
ハイブリッド開催ですが、報告者は原則対面での発表になります。
皆様のご参加と活発なご議論をお待ちしております。

・プログラム
10:00–10:30    田柳紗英「国内成層型湖沼のケイ素動態に関する地球化学的研究」
10:30–11:00    服部竜士「ストロンチウム等の多元素同位体比分析による白亜紀上位捕食者の生息環境・生態復元」
11:00–11:30 佐藤海生「環境DNAメタバーコーディング解析による津波堆積物識別手法の検討とイベント前後の生態系変遷の解明」
11:30–12:00    三木志緒乃「長寿二枚貝ビノスガイの貝殻成長線解析と酸素同位体比分析による高解像度気候変動復元」
― 昼休み ―
13:00–13:30    松本藍「ハシブトガラスの成長に伴う気嚢の発達様式」
13:30–14:00 吉村太郎「化学合成共生二枚貝のバイオミネラリゼーションによる硫黄解毒メカニズムと超深海における結晶安定化戦略」
14:00–14:30    廣田主樹「カイダコ類(アオイガイ科)の卵鞘でみられる生体硬組織の特徴とその進化」
14:30–15:00    松永尚樹「山林土壌を対象とした安価な代替放射能除染方法の検討」
― 15分休憩 ―
15:15-15:45    梅山遼太「脊椎動物の胸鰭の起源と初期進化」
15:45-16:15    渡邉拓巳「胚発生過程に着目した恐竜-鳥類系統における顎関節-中耳構造の形態進化」
16:15-16:45    今町海斗「船舶の排気ガスに含まれる硫酸エアロゾルが気候に与える影響について」

2022年度第三回GBSセミナー(2022/6/20, 22)

日程:6月20日(月)、22日(水)
時間:下記プログラム参照
内容:GBS博士課程2,3年生による中間報告
発表時間等:D3は発表35分・質疑15分,D2は発表20分・質疑10分
ハイブリッド開催ですが、報告者は原則対面での発表になります。
皆様のご参加と活発なご議論をお待ちしております。


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2022年6月20日(月)
・会場:理学部1号館710号室 (Zoom併用)

・プログラム
9:00–9:30  D2多田誠之郎 「竜弓類における鼻腔に関連した吻部構造の形態進化」
9:30–10:00  D2吉澤和子 「魚竜形類の尾部軟組織復元と機能形態学的解析に基づく水棲適応史の解明」
― 30分休憩  ―
10:30–11:00  D2太田成昭 「貝殻成長におけるシグナル伝達因子Wntの役割」
11:00–11:30  D2末岡優里 「火星サンプルリターンを対象とした岩石内生命検出技術の開発」
11:30–12:00  D2中里雅樹 「コンドライト隕石中の超微粒子の同位体比分析法の開発」
― 昼休み ―
13:00–13:30  D2長澤真 「レアアースイオン吸着型鉱床の形成機構に関する地球化学的研究」
13:30–14:00  D2長谷川菜々子 「海洋生態系を通じた鉄循環に関する鉄安定同位体地球化学的アプローチ」
― 10分休憩 ―
14:10-15:00 D3名取幸花 「起源の異なるエアロゾルの分析による燃焼起源の指標としての金属元素同位体比の有効性の評価」
15:00-15:50  D3脇水徳之 「頭部神経系と頭骨吻部形態に着目した爬虫類の嘴構造の進化史と感覚機能の復元」
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2022年6月22日(水)
・会場:理学部1号館101号室 (Zoom併用)

・プログラム
10:30-11:20  D3山口(福田)瑛子 「粘土鉱物への吸着反応の系統的理解に基づく金属イオンの環境動態解明」
11:20-12:10  D3蓬田匠 「先端X線分光法の開発によるウランの環境地球化学」
― 昼休み ―
13:00-13:50  D3石川弘樹 「現生鳥類の孵化後の成長に伴う骨学的形質の変化とその順序異時性」
13:50-14:40  D3佐藤英明 「軟体動物の貝殻形態および模様形成の数理的解析」
― 10分休憩 ―
14:50-15:40  D3髙橋玄 「魚類耳石における炭酸カルシウム結晶相の制御機構の解明」
15:40-16:30  D3中野晋作 「岩石内生命圏における微生物生態の解明」

2022年度第二回GBSセミナー(2022/5/30 18:00@Zoom)

日時:2022年5月30日(月) 18:00~19:00(発表45分,質疑15分)

講演者:高橋嘉夫 教授

場所:Zoom開催

演題:粘土鉱物中の鉄の酸化還元反応の地球惑星科学における多面的意義

要旨:
粘土鉱物(主にスメクタイト)など層状ケイ酸塩の主に8面体層中に含まれる鉄のFe(II)とFe(III)の変化は、Stucki et al. (1984)の最初の論文以降、依然として多くの研究がなされてきている。その理由は、その反応機構が未だに十分に解明されていないためである一方、粘土鉱物はあらゆる地球惑星科学・環境科学試料中に存在し、その影響が多岐に渡る可能性があるからである。我々は主に、XAFS法による検出を基盤にしながら、その酸化還元反応が様々な現象に与える影響について考察することを試みている。主に以下のトピックスについてお話ししたい(トピックスの順番は、扱う環境として酸化的環境から還元的環境の順番に並べた)。
(i) 土壌中の酸化還元反応における粘土鉱物中のFe(II)/Fe(III)比変化の占める位置づけと微生物活動への影響(M1・清水優希さん)
(ii) 粘土鉱物中のFe(II)/Fe(III)比変化が粘土鉱物の吸着容量に与える影響(PD・田中雅人さん;M1・田中啓資さん)
(iii) 地層中のウランの酸化還元状態に及ぼす層状ケイ酸塩の影響(2021年度修士修了・竹田早英桂さん)
(iv) 隕石・リュウグウ試料中の層状ケイ酸塩の鉄価数のEh計としての意義や非生物的有機物合成への関与(D1・河合敬宏さん)

今後は、これらの基盤となる層状ケイ酸塩中の鉄価数比とEhの関係(Gorski et al., 2013)を蛇紋石に対して求める研究を進めたいと考えている。

2022年度第一回GBSセミナー(2022/4/25 18:00@理学部一号館336)

日時:2022年4月25日(月) 18:00~19:00(発表45分,質疑15分)

場所:理学部一号館336号室

講演者:遠藤一佳 教授

演題:動物ミトコンドリアDNAにおける新規遺伝子の進化(De novo gene evolution in animal mitochondrial DNA)

要旨:
遺伝子の進化プロセスは、遺伝子の塩基配列をもとに地球と生命の歴史の解明を図る上で重要であり、遺伝子の重複、使い回し、融合、欠失、水平伝播など様々な現象が知られている。その中で最も研究が遅れているのが、新規遺伝子の進化(誕生)である。それでも近年の高速シーケンサーによる近縁複数種のゲノム解読等により、新規遺伝子進化が、予想以上に頻繁に起きていることがわかってきた。ここでは、そのような新規遺伝子進化が、腕足動物シャミセンガイ類のミトコンドリアDNA(mtDNA)でも起きていることを発見したので紹介する。この新規遺伝子候補は、(1)共通祖先における不在、(2) 転写産物と翻訳産物の存在、(3) 近縁種間での配列の保存、(4)自然選択を経験という、新規遺伝子認定の規準を満たすほか、mtDNA上で新規に進化したことを示すいくつかの特徴を示す。ただし、この新規遺伝子がコードするタンパク質の正体については今後の研究が必要である。mtDNAでの新規遺伝子進化の報告はこれまでにない。mtDNAは核DNAに比べ、圧倒的にサイズが小さく扱いやすいため、今後新規遺伝子進化を研究する有用な実験系になる可能性がある。

2021年度第八回GBSセミナー(2022/2/4 17:00@ZOOM)

日時:2022年2月4日(金) 17:00~18:00(発表45分,質疑15分)

講演者:加藤真悟 博士(理化学研究所バイオリソース研究センター)

演題:分子生態学と地球惑星科学の相互作用

要旨:
地球表層環境におけるエネルギー・物質循環の過去・現在・未来を議論する上で、微生物の存在を無視することはできない。しかしながら、地球上に存在する微生物の大部分は、まだ実験室内で培養できておらず、その機能や役割はほとんど未知である。それら機能未知の未培養微生物は、宇宙を満たす暗黒物質(ダークマター)になぞらえて、「微生物ダークマター」と呼ばれている。近年、対象となる微生物を培養できなくても、環境中のその微生物由来の生体分子(主に核酸)を分析することができるようになった。分子(微生物)生態学は、それらの生体分子を対象にして微生物の生態に迫る学問分野であり、「微生物ダークマター」の全貌解明において中心的な役割を担っている。演者は、これまで海底熱水噴出域や温泉といった極限環境に生息する「微生物ダークマター」を対象として、培養を基軸にしつつ、分子生態学なアプローチも進めてきた。本セミナーでは、演者のこれまでの研究成果を紹介しつつ、分子生態学の歴史を振り返り、現状を把握し、今後の分子生態学と地球惑星科学の相互作用について皆さんと一緒に考えてみたい。

2021年度第七回GBSセミナー(2021/12/20 18:00@ZOOM)

日時:2021年12月20日(月) 18:00~19:00(発表45分,質疑15分)

講演者:鈴木庸平 准教授

演題:生命-岩石相互作用研究の最前線

要旨:
生命の誕生には岩石と水の反応で生成する還元物質や、核酸、タンパク質、脂質等の生体分子の役割を果たすとされる粘土や金属硫化物が重要視される。深海や地底の岩石内生命圏は光合成産物から隔離される場合、光合成生物誕生前の初期地球生態系と類似すると考えられる。そのような岩石内部で、どのようにエネルギーを獲得し、生命活動を営んでいるか不明であった。しかし、試料採取技術、ゲノム解読技術、局所分析技術の近年の発達により、始原的な生命が発見され、生命の誕生で重要視される物質との関連性が明らかになりつつある。本セミナーでは、地球外からの発見も期待される岩石内生命について、地球初期から存在する岩石との相互作用について最新の科学成果を紹介する。

2021年度第六回GBSセミナー(2021/11/22 18:00@ZOOM)

日時:2021年11月22日(月) 18:00~19:00(発表45分,質疑15分)

講演者:平田岳史 教授

演題:地球メタロミクスに向けた新しい質量分析法の開発

要旨:
メタロミクス(生体金属支援機能化学)は、金属元素の役割を通じて生体機能を理解しようとする新しいオミクス研究分野です。私達は地球あるいは銀河を1つのシステムと考え、金属元素の起源や輸送過程、地球環境への影響、さらには生体内反応への影響を調べています(地球メタロミクス)。この目的のために、様々な様々な最先端計測技術の開発を続けています。本発表では、今後の地球メタロミクス研究を担う、2つの分析手法(元素の起源を探る世界で初めての高時間分解能質量分析計、生体分子を高感度かつ高感度で検出する新しい質量分析計)をご紹介します。まだ未完成の分析技術であるが、最近1年間での進歩をご紹介します。

2021年度第五回GBSセミナー(2021/10/25 18:00@ZOOM)

日時:2021年10月25日(月) 18:00~19:00(発表45分,質疑15分)

講演者:鍵裕之 教授

演題:高圧下でアミノ酸をつなげる

要旨:
高圧下では有機化合物は重合反応や脱水縮合反応を起こす。我々がこれまで研究してきた有機化合物の圧力誘起反応をレビューしたのち、アミノ酸の圧力誘起反応について紹介する。前生物学的条件でアミノ酸からペプチドを生成させる研究がこれまで行われてきたが、我々は氷天体内部の高圧条件を想定し、室温条件でアミノ酸にGPaオーダーの圧力をかけ、脱水縮合反応が起こりペプチドが生成することを見いだした。セミナーではアミノ酸の凍結濃縮、ペプチドの不斉増幅の可能性についても述べる予定である。

2021年度第四回GBSセミナー(2021/9/21 9-17@ZOOM)

●地球生命圏科学講座 修士中間報告会

●日時:2021年9月21日(火)

●プログラム(発表:18分,質疑:7分)
9:00   石水浩喜   板井研
9:25   宇野友里花   平沢研
9:50   海老澤俊   小暮研
10:15   加藤凜太郎   後藤研

10分休憩(10:40〜10:50)

10:50   河合敬宏   高橋研
11:15   菊地柾斗   遠藤研(對比地研)
11:40   後藤大貴   白井研

55分休憩(12:05〜13:00)

13:00   小長谷莉未   高橋研
13:25   竹田早英桂   板井研
13:50   田中風羽   佐々木研
14:15   西村大樹   鈴木研
14:40   沼倫加       平田研

15分休憩(15:05〜15:20)

15:20   東秀星   後藤研
15:45   村田彬   狩野研
16:10   森悠一郎   鍵研
16:35   吉田晶   鈴木研

17:00終了

2021年度第三回GBSセミナー(2021/6/21実施)

●地球生命圏科学講座 博士2,3年 中間報告会

●日時:2021年6月21日(月)

●プログラム
 D2(8名)
9:00–9:30 石川 弘樹
9:30–10:00 川島 彰悟
10:00–10:30 佐藤 英明
 15分休憩
10:45–11:15 髙橋 玄
11:15–11:45 中野 晋作
11:45–12:15 名取 幸花
 45分昼食
13:00–13:30 山口 瑛子
13:30–14:00 脇水 徳之
 20分休憩
 D3(3名)
14:20–15:10 上田 裕尋
 10分休憩
15:10–16:00 佐久間 杏樹
 10分休憩
16:10–17:00 鈴木 七海