2018年度第六回GBSセミナー(11/13 16:00~@105)

講演者:台湾大学 Chuan-Chou Shen (沈 川洲) 教授
開催日時:11月13日(火) 16:00-17:30
場所:理学部一号館105号室

Title: Orbital-scale East Asian-Australian summer monsoon dynamics and a centennial earth magnetic reversal event at 98 ka

Abstract: Previous studies of stalagmite-inferred East Asian summer monsoon (EASM) records over the past 100s kyr suggest that orbital-scale EASM intensity was predominately driven by precessional forcing of ~20 kyr. In the past years, we reconstructed a tropical precipitation record from the western Pacific since 282 ka, inferred from planktonic foraminiferal rare earth element contents of a marine sediment core collected off the eastern coast of Papua New Guinea. This record shows that the Australian summer monsoon (ASM) intensity was influenced by combined precession and obliquity changes. The obliquity forcing could be primarily delivered by a cross-hemispherical thermal/pressure contrast, resulting from the asymmetric continental configuration between Asia and Australia in a coupled East Asian-Australian circulation system. In this talk, I will also briefly introduce one of our recent studies on the stalagmite-inferred multidecadally-resolved geomagnetic record during 107-91 ka and an abrupt centennial polarity reversal event at 98 ka.

2018年度第四回GBSセミナー(修士中間発表会:9/3実施)

生命圏修論中間発表
日時 2018年9月3日(月) 10:00-15:00
場所 理学部1号館336号室

発表20分,質疑10分

10:00-10:30 山口瑛子 粘土鉱物に吸着された多種イオンの化学状態とその系統性に基づく環境挙動の解明
10:30-11:00 山下誠矢 海洋地殻の玄武岩基盤で形成する風化産物の1億年間に渡る時系列変化
11:00-11:30 石井貴大 結晶学的・化学的分析による花崗岩の熱水変質機構の研究
11:30-12:00 鈴木七海 軟体動物Lymnaea stagnalisの貝殻形態における表現型可塑性
<昼休み>
13:00-13:30 古村俊行 アマオブネガイ科貝類における貝殻色素の分光学的研究
13:30-14:00 厚芝真希 消化器官の形態と食性の関係:軟体動物腹足類を例として
14:00-14:30 上田裕尋 鳥類進化に伴う仙部軟組織の形態変化
14:30-15:00 涌井恵 北部ベトナム古第三系Na Duong層産出のワニ類化石に関する系統学的考察

2018年度臨時GBSセミナー:機械学習と画像認識(7/17実施)

セミナーには13名の参加者がありました。講師を務めていただいた片岡さんはじめAcroquestの皆さんにお世話になりました。

■概要
タイトル:機械学習・AIを活用した画像認識に挑戦するセミナー
日時:2018/07/17(火) 15:00~18:00
場所:東京大学本郷キャンパス理学部1号館331号室
参加費:無料
対象:①Pythonの基本文法がわかる方
※プログラミング初心者、Python未経験者の方は、
以下の無料PythonセミナーのChapter1~3を実施してください
https://aidemy.net/courses/3010
②ノートPCを持参できること。(スペックは以下を参照)
Windows:Windows7以上(64bit推奨)、メモリ4GB以上、HDD空き容量10GB以上
Mac:10.8.5以上、メモリ4GB以上、HDD空き容量10GB以上

申込:人数に限りがありますので、以下のGoogleフォームから事前に申し込みください。
https://goo.gl/MFfHyb

 

 

■事前準備
当日持参するノートPCに以下の準備をお願いします。

1. Anaconda3 4.2.0をインストールする
下記のリンクからダウンロードしたものを実行してください。

Windowsの場合:
https://repo.continuum.io/archive/Anaconda3-4.2.0-Windows-x8

Macの場合:
https://repo.continuum.io/archive/Anaconda3-5.1.0-MacOSX-x86

2. tensorflow, keras, cognitive_faceをinstallする
コマンドプロンプト、terminalなどで、
「pip install tensorflow」「pip install keras」「pip install cognitive_face」を実行する。
※インターネット接続が必要です。

3.MicrosoftAzureアカウントを作成する。
(無料です)
以下の記事を参考にアカウントを作成してください。

https://qiita.com/shinyay/items/a6106936b4a640ab0dc4

■詳細

自動運転、Amazonのレコメンデーション、医療診断など機械学習を取り入れた応用例はニュースでも耳にすることが多い今日この頃です。

また、地球惑星科学の分野において、画像を機械学習で分析することが多くあります。
これまで、衛星や探査船から送られてくる、ノイズの多い画像と大量の情報を比較し、実際の宇宙の様子をイメージします。
機械学習やAIを利用することによって、ぼやけたノイズ画像をよりシャープにできます。
もしくは、地球型の系外惑星を光スペクトル分析において発見する作業も、これまで人間が数日から数週間
欠けていた分量を、機械学習を使うことで数秒で終わらせることができます。

近年、機械学習を取り入れた宇宙科学分野は、自動化が格段に進み、歴史を変える発見を行う準備ができているといえます。
だからこそ、機械学習を活用して効率的に、研究を行えるようになることが大切だと考えています。

そのために、画像認識を機械学習で行うセミナーを通して、研究分野や社会での実際的な活用をできるようになってもらうためのセミナーを用意しました。
講義を聴くだけでなく、実際に手を動かしてもらい、使えるようになってもらうことを目的としているため、ノートPCを持参してもらうことを条件とさせてもらっています。

今回は、実際にまず動かしてもらいたいので、題材は人間の画像をテーマに選択させてもらいます。
まず、触ってもらい、次に研究で活かしてもらう。
多くの場合、導入障壁がどうしても高く感じるのが、最初の一歩だと思います。
私自身も最初の一歩で、詰まったのをよく覚えています。。。

だからこそ、後輩がその一歩を踏み出せるようにするサポートを微力ながらできたらと思っています!

質問等はお気軽に東大地惑OB片岡まで。
Mail:tokyo.u.seminar@gmail.com
TEL:045-476-3171

 

2018年度第三回GBSセミナー(6/25実施)

日時:2018年6月25日 9:20〜15:30
場所:理学部一号館331号室

D2
9:20-10:00 槇納好岐(平田研)
コンドライト隕石の微量元素分析による太陽系の化学進化の解明
10:00-10:40 栗栖美菜子(高橋研)
エアロゾル中人為起源鉄の同位体分別過程の理解と海洋表層へのその寄与の推定
10:40-11:20 宮本千尋(高橋研)
東アジア地域における硫酸と鉱物粒子の大気中反応過程の解明
11:20-12:00 雨川翔太(狩野研)
日本各地の石筍を用いた過去15万年間の高解像度陸域古気候復元

<昼休み> 

D3以上
13:30-14:20 菊池亮佑(小暮研)
微小領域分析に基づく阿武隈花崗岩風化帯における黒雲母の風化プロセス:鉄の酸化と層間イオンの置換反応の関係について
14:20-15:10 石川彰人(遠藤研)
軟体動物 Lymnaea stagnalis の貝殻プロテオーム解析:機能的に重要なタンパク質同定への新たなアプローチ
15:10-16:00  太田雄貴(川幡研)
インド夏季モンスーン降水量変動に起因したインド洋北東域の海底堆積物供給源変動

2018年度 第二回GBSセミナー(5/28実施)

「原生代後期における酸素増大とミトコンドリア変則遺伝暗号の進化」

地球大気中の酸素は、酸素発生型光合成の進化により、22-24億年前の大酸化イベント(GOE)で初めて大量にもたらされ、その後、「カンブリア爆発」の前(7-5.4億年前)にさらに増大し、古生代(約3億年前)に現在より高い濃度を経験した後に、現在のレベルに達したと考えられている。酸素増大は、地球史上最大の環境変動イベントであり、酸素呼吸の進化、酸素防御機構の進化、生体必須金属の環境中の濃度変化など、生命に多大な影響を及ぼした。そのような影響の一つとして、つまり酸素増大が原因となって、動物のミトコンドリアDNAにおいて普遍暗号から逸脱した変則遺伝暗号が進化した、という仮説を紹介する。動物のミトコンドリアゲノムは独自のリボソームRNA(rRNA)と転移RNA(tRNA)をコードしており、核ゲノムとは異なる翻訳システムをもつ。そこではUGAがトリプトファン(Trp)、 UAAがチロシン(Tyr)、AUAがメチオニン(Met)をコードするなど、普遍暗号とは異なる遺伝コードが用いられていることが知られ、それらは普遍暗号から逸脱する形で進化したと考えられている。従来その進化は、ミトコンドリアゲノムのGC含量の変化に呼応して、中立的に進化したと解釈されてきた(Osawa, 1995など)。一方、Granold et al. (2017)は、量子化学計算と生化学実験からTry、Tyr、Metなどのアミノ酸が他のアミノ酸に比べ酸素との反応性が高いことを示し、これらのアミノ酸の遺伝コードは、細胞内の酸素ストレスを軽減するために、他の遺伝コードよりも後に適応的に進化したと解釈した。動物ミトコンドリアゲノムの変則遺伝暗号については、まだ得られている知見が断片的である。今後、次世代シーケンサーとタンデム質量分析計を用いたトランスクリプトーム解析とプロテオーム解析により、異なる酸素ストレス下に生息する数多くの動物分類群のミトコンドリア変則遺伝暗号を比較することにより、上記の仮説を検証する必要がある。

2018年度 第一回GBSセミナー(4/23実施)

講演者:鈴木 庸平 准教授 (地球惑星科学専攻)
日時:4月23日(月)17:30~
場所:理学部1号館710号室

「生命誕生の謎を始原生命体から探る」
生命の起源の研究は、化学進化、地質記録、生命情報等を編纂して仮説が
立てられているが、そもそも海で誕生したのか、陸で誕生したのか、地球外で
誕生したのか定かではない。その一方で、地球上の微生物研究の進展により、
ゲノムの普遍系統樹で共通祖先に近く始原的な特徴をもつ原核生物が、
陸上の地下、しかも火成岩体深部を楽園として生息することが明らかになった。

この発見は一体何を意味するのか?生命誕生は海ではなかったのか?等々の
疑問についてセミナーで討論したい。

2017年度第八回GBSセミナー(2/9実施)

[:ja]講演者:陳 剑波 先生 (Dr. Jianbo Chen) 雲南大学 (Institute of Deep Time Terrestrial Ecology, Yunnan University, Kunming, China)
場所と時間:2月9日(金)15:00~ 336号室
内容:ペルムートリアス境界での絶滅イベントおよび,2月末からの海外巡検と雲南大学の紹介も含まれています。

Title: Paleoenvironment reconstruction around P/T boundary in South China as well as brief introduction of geology in Yunnan Province

Summary
The End-Permian Mass Extinction (EPME) happened around 252 Myr ago was the severest crisis during Phanerozoic, with a loss of ~ 75-95% of species on Earth. The paleoenvironmental perturbations coincident with this mass extinction and its aftermath in Early Triassic attracted extensive attention during last decades. Many researchers brought significant accomplishments, however, there remains disagreement, such as correlations between PTB sections in terrestrial facies. Eastern Yunnan and Western Guizhou area is potentially ideal place to stratigraphic correlation and paleoenvironment research.
As the first time to visit the University of Tokyo, the main purpose that I come here is enhancing understanding and strengthening cooperation with each other. Therefore, this talk will be subdivided into four parts: 1) A brief introduction to our research group in Yunnan University. 2) Paleoenvironment reconstruction from the Latest Permian to Early Triassic based on geochemical proxies of conodont in South China; this part of work was my research background and most of them I finished as a PhD student in China University of Geosciences-Wuhan. 3) Recent investigations on filed geology, stratigraphic correlation and paleoenvironment reconstruction for several classic terrestrial PTB sections in Eastern Yunnan and Western Guizhou area. 4) Brief introduction of geology in Yunnan Province.

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2017年度第七回GBSセミナー(12/25実施)

[:ja]日程 : 2017年12月25日(月)
時間 : 18:00 – 19:00
会場 : 理学部1号館839号室

講演タイトル:誰も眠ってはならない ~ 微量元素分析の次にくるもの

講演:平田 岳史 教授(地殻化学実験施設)

要旨:
 私達は20年以上にわたり超微量元素分析や精密安定同位体分析を行ってきました。かつては専門的な知識や高度な分析技術をもつ者だけが入手できた化学情報が、最近の急速な分析技術の進歩により、多くの研究者が最先端化学データ(重元素安定同位体、精密年代、元素イメージング情報、等)を活用できるようになりました。こうした分析手法の開発動向は、端的に言えばデータの精密化(高精度化)や高感度化、さらには分析空間分解能の向上という、既存の技術の”延長線上”にあったと言えます。その一方で、分析要請は飛躍的に硬度化・多様化しています。将来の地球科学あるいは環境科学分野の分析要請を応えるためには、これまでの延長的研究開発は通用せず、思い切った方向転回、あるいは革新的な技術導入が必要となってきています。こうした背景を受け私達は、(1) 高速イメージング分析技術、(2) 高感度高速ナノパーティクル分析、(3) 質量分析法と分光法による複合分析法、の3課題を重点的研究開発課題にとりあげ、これから5年間で集中的に研究開発を進めようと考えています。どのような目的で、またどのような手法でこれらを実現しようとしているのかを議論させていただきたいと思います。[:]

東京大学大学院理学系研究科 地球惑星科学専攻 地球生命圏科学講座